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胃の病気(ABC検診、ペプシノゲン陽性、萎縮性胃炎、鳥肌胃炎、胃ポリープ)

ABC検診(胃がんリスク検診)

 ABC検診とはピロリ菌感染の有無と胃粘膜の萎縮の有無を調べ、胃がんにかかりやすさを調べる検査です。血液検査ですので内視鏡検査や胃X線検査に比べて敷居が低い検査ですが注意が必要です。胃がんができているかできて無いかを調べる検査ではないので、ABC検診のみでは胃がんの否定はできません。あくまで胃がんになりやすいかどうかを調べる検査です。

 胃酸を抑える薬(タケキャブ、ネキシウム、パリエット、タケプロン、オメプラール)服用中の方、胃切除の方、腎機能が悪い方、ピロリ菌除菌後の方は正確に判定できないため対象外です。

ペプシノーゲン陽性

 ABC検診をさらに簡便化した検査にペプシノゲン法(ペプシノーゲン法)と言うものがあります。こちらはピロリ菌感染の有無を調べずに、胃粘膜の萎縮のみを調べる検査です。胃粘膜の萎縮があれば、胃がんに罹りやすいと言うことになりますが、ABC検診同様この検査のみでは胃がんの有無を調べることはできません。

萎縮性胃炎

ピロリ菌による慢性炎症により、胃粘膜の萎縮が進行して胃がんが発生しやすい病態のことです。萎縮性胃炎に塩分が反応すると胃がんが発生すると言われています。塩辛い食べ物をできるだけ控えましょう。

鳥肌胃炎

胃前庭部(出口側)に均一な小顆粒状隆起が密集して認められる病態を鳥肌状胃粘膜と呼びます。ピロリ菌の感染を強く疑う像です。スキルス型胃がんと言う悪性度がより高い胃がんができやすい状態と言われています。

 

萎縮性胃炎・鳥肌胃炎と診断された方は、ピロリ菌の有無を調べて、ピロリ菌がいるようでしたら除菌することをおすすめします。しかしながらゲームのリセットボタンを押すように除菌した途端に胃癌にならなくなる訳ではありません。
除菌しないでいるよりも胃癌になる可能性が少なくなるだけです。
除菌成功後も定期的な内視鏡検査が必要です。

胃ポリープ

 胃ポリープは悪性のポリープと良性のポリープに分けられます。

 悪性のポリープはすなわち胃がんです。原則として治療が必要になります。

 しかしながら、健康診断のバリウム検査や内視鏡検査で発見されるポリープの大部分が良性のポリープです。

 良性のポリープにもいくつか種類があります。代表的なものに腺腫、過形成性ポリープ、胃底腺ポリープがあります。

 腺腫については前癌病変と言われていることから切除または経過観察が必要となります。

 胃底腺ポリープは癌化することはありません。原則として治療や経過観察の必要はありません。

 過形成性ポリープはごく稀に癌化することがありますが、ピロリ菌の除菌療法を行うことで縮小・消失してしまいます。

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